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言語化への取り組み

先日、記事にした・・・
きな君に相手を自分に置き換えた言動が見られるようになった。
・・・というのは、多少語弊があったのかもしれない。

きな君は・・・
あくまで自分が主流の考えに基づいて置き換えている。
だから、置き換えの幅はまったくなくて、
自分がそうだから、相手もそうだろう・・・という、主観で動いていて、
自分とは違うかも知れない・・・という、客観的な考えはない。

たとえば、お年寄りだから・・・とか、
幼い子だから・・・とか、
そういう見地には至らない。
だから、もっちに宿題がないとごねたり、
バアバに戦いごっこを挑んだりする。

簡単に言えば、
計算は出来るけど、応用問題は出来ないような感じ!?

それでも、相手に気遣いを見せるまでになったのは成長だよね。
親としては本当に嬉しいこと。
だって、6年生だよ・・・やっとここまで来た。

ここまで来るのに、親子でどういう取り組みをしたのか??
記事にする前に・・・。
私は専門家ではなく、きな君を育てたお母さんというだけなので、
あくまでわたし個人の意見としてお読みくださいね。

きな君が小さいとき、
そもそも、あまり他人と関わらない子だったけど、
公園トラブルなどでは「自分だったらどうかな?」と、
たしなめていたけど・・・、
スペクトラムっ子に対して、このアプローチは弱いと思う。
自分で散々言っておいてなんだけど、
そもそも想像できない子に、いきなり自分と置き換えろって言っても(汗)
・・・もちろん、無駄ではなかったと思うけどね^^;

診断が降りて、臨床心理士の指導で取り組んだのが、
きな君の気持ちの言語化。
スペクトラムっ子は、激しく「嫌だ!」って言う割りに、
何が?どうして?嫌なのか?・・・さらに、どうすれば良いのか?
・・・言葉に出来ない事が多い、と、きな君を見ていて思う。
だからパニックになるのだと思う。
言語化と言っても難しいことではない。
きな君の気持ちをきな君が納得できるように、言葉にして聞かせる・・・だけ。

この、きな君が納得できる・・・というのが重要で、
この際、正論や常識はいらない(笑)
なぜなら、彼が納得できないものなど、言語化しても混乱するだけだから。

言語化する際にポイントがいくつかある。
先ずは、振り返りとセットで行い、楽しいことから言語化してみること。
「今日は遊園地楽しかったね~。
きな君はどうだった?何が楽しかった?」
・・・などと、振り返らせてみる。
言葉に詰まるようなら、
「お母さんはメリーゴーランドが楽しかった。
クルクル回って、音楽が流れて、気分が良かった。」
などと、お手本を見せる。
それでも言葉が詰まるなら、
「きな君は、ジェットコースターとコーヒーカップどっちが良かった?」
・・・と選択肢を与える。
・・・ジェットコースターを選んだら、
「速いから?それとも、大きな声を出せたから?」
・・・と、さらに選択肢を与える。
・・・速いから、と言ったら同意する。
「うん、お母さんも早くて楽しかった。」

・・・と、まあこんな感じ。

文章にすると、
「今日、家族で遊園地へ行った。僕はジェットコースターが楽しかった。なぜならスピードが速くてどきどきしたからです。」
・・・てな感じ。文章にして音読すると尚よいと思う。そして本人に正しいか確認しておこう。

楽しいことの言語化トレーニングに慣れたら、嫌なことの言語化へステップアップ!

お友達とけんかして、叩いて泣いて謝らない・・・としよう。
結果だけ見ると、どうしようもないけど、
スペクトラムっ子はこんなときも、ちゃんと理由を持っていて、
なおかつ、言語化できず悪者になってしまうことが多い。

この場合も、正論や常識は要らない。
先ずは見えるところの確認。
「きな君はB君とけんかして叩いたんだよね?
それは何でだろう?」
・・・叩くのは悪いことだよ・・・って、言葉はぐっと飲み込んで、
叩いた理由を言語化してみよう。
「何か貸してもらえなかった?仲間はずれにされた?嫌なことを言われた?先に叩かれた?」
選択肢を与えてみる。この原因にたどり着くことが非常に大事。
時間をかけてゆっくり考えてみる。
原因にたどり着いたら、これまた文章にしてみると良い。

「ぼくはB君に、メガネ猿と言われて、頭に来てB君を叩いた。叩いたことを責められて、泣いてしまった。最初に嫌なことを言ったのはB君なので、ぼくは謝りたくない。」
・・・ってな、感じに。

こうしてみると、叩いたのもいけないけど、悪口を言ったのもいけない事が、大人側も見えてくる。
お互いに謝る・・・という風にこぎつけられればベスト。

そのうち、自分で言語にして気持ちを伝えられるようになる。
きな君は2年生で、通級をはじめたのを機に、
自宅でも事あるごとに、振り返り&言語化を行い、
ノートに記録し続けてきた。

きな君が自ら言語化できる兆しが出てきたのは4年生の終わりごろ。
5年生になると、周囲に流されなくなり、
自分はどう思う、どう考える、どうしたい・・・という主張がはっきりしてきた。
・・・たとえば、「C君をみんな嫌うけど、ぼくはけっこう好きだ。」とか、
「ぼくはどうやら、からかわれやすい。」とかね。
けんかは派手にするけど、いまのところイジメに加担したりしたことはないのも、
自分の考えや主張が強いからかもしれない。

この自分はどう思うか??・・・の延長に、
自分と置き換えて相手を考える・・・が、あるような気がする。
そして、小さい頃、私が呪文のように言っていた、
「自分だったらどうだろう?」・・・が、繋がったのかもしれない。

現在の取り組みは、違う考えをそれぞれ持っている事の言語化。
「きな君はジェットコースターが楽しかったんだね。
お母さんはね、ジェットコースターも良かったけど、観覧車が良かったな。」
・・・と、いう風に。
なんでも良い。「どのお菓子が一番すきか?」とか、
「どの勉強が苦手で、どれが得意か?」とか、
「この映画を見てどう思うか?」などなど。
いろんな人がそれぞれ違う考えを持つという、
客観的思考にいつかたどり着くために。

・・・地道な言語化トレーニングがあって今のきな君がいる。
トレーニングといっても、親子の会話が増えた・・・くらいのものだけど。



長い記事を読んでいただき、ありがとうございました。

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No title

なが~い記述、スルッと読ませて頂きました。
なるほどです。脳のミゾを作るかんじですね。
根気の要ることですが有効ですね。
繰り返し繰り返しの対話の中で、何より
安心と信頼の関係が強まるのでしょう。
またまた、学びをイタダキです。
有難うございます。

Nさんへ

読んでいただきありがとうございます。

脳の溝・・・プログラムを作るようなものですね。

そうですね、繰り返し繰り返しの対話の中で、信頼してもらえたのは間違いがないと思います。
・・・彼らは親といえども、簡単には信頼してくれませんからね。
ただし、ひとたび信頼してもらえると、まるで忠犬ハチ公のように、どこまでも信頼してくれますが^^;

今は忠犬きな君ですよ^^;

今まさに…

新学期も2ヶ月が過ぎようとしていますね 勤務先園も落ち着いてきています
言語化…まさに、今年度私が担当している子としています
私が伝えたい事は勿論、担当児の気持ちを引き出したくて泣いて嫌だ!になる前、もしくは泣いてすぐに「まずお話します」嫌だ!という事は「(ひとまず^^;)今はしません」を伝えてから、嫌な理由 を探る為に選択肢を出して話をしています
他の子どもでもトラブル時は、言語化は大切ですよね
訳がわからなくて泣いている…よりもきちんと理由があるからこそのトラブル発生なので。
まだまた気持ちを言葉で表せない分、手が出る、足が出る…なので。
そしてなにより、こちらが叱るのでなく、理由が知りたい事を伝えていく事は、叱られ過ぎタイプ、叱られ慣れていないタイプにも有効な手段かなぁと思ってます
長々と失礼しました
きなくんの成長に、今している事が間違っていないんだ…と言って頂けた気がしてとても嬉しくコメントしてしまいました

samanthaさんへ

ありがとうございます。
幼児は、定型発達の子供でも言語化がうまく出来ない子がいますよね。
そんな中で、スペクトラムっ子の言語化に取り組むのは大変でしょう。
でも、取り組んでもらえる園児は幸せですね。
きな君も、私だけが取り組んだのではなく、関わってくれた先生方が一緒に取り組んでくれたことが大きく影響していると思います。

samanthaさんのような先生がいること、それは私たちスペクトラムっ子ママにとっての希望です。

No title

自分とは違うかもしれない・・・という、客観的な考え
「心の理論」のことですよね。
ほとんどの子は5歳までに身に付けるが、スペクトラムっ子の場合は
9歳から10歳にならないと身に付かないという・・・

幼稚園の年長の頃からずっと意識していますが、なかなか身に付きませんね。
心の理論の早期獲得というキーワードで調べていた時に、気持ちを代弁して
言語化する方法があったと記憶しています。
それは今回ぴょんさんが書かれていることそのものでした。
・気持ちを代弁してもらうことで感じる他人との心の繋がり
・自ら感じること、それを言葉で表現すること
どちらもハードルが高いですよね。

就学前に試みたことがありましたが、肝心な親の方が続かないんですね。
ウチは毎日日記を書くことで言語化のトレーニングをしていますが、
今回の記事をプリントアウトしてもう一度やり直してみたいと思っています。
貴重なアドバイスをありがとうございました。

とんきちさんへ

心の理論・・・以前(たしか)とんきちさんの記事で読んだことがあります。コメントだったかな?あと、岡田尊司さん(でしたっけ?)の本でも読んだような気がします。
・・・最近、読んだものの記憶があいまいなんです。年ですね(涙)

きな君は9歳では微妙でした。
今も、好きな人の違う考えは受け入れるけど、キライな人の違いは受け入れないという(正誤に関係なく)、50%くらいの到達でしょうか!?

でも、及第点には到達できるかもしれないという、期待が見えてきたのは成長です。

いやいや、わたしも続きませんよ~・・・。ラッキーなことに通級で毎回やってくれていたので、通級ノートを見て思い出す・・・という感じでした。

Secre

プロフィール

ぴょん

Author:ぴょん
発達障害ってなんだろう・・?
アスペルガー症候群の息子とその家族が、「発達障害のままで幸せに暮らす」「発達障害という特性を活かして自立する」を目標に、「今出来ること」をやりながら、楽しく暮らしています。母親として、家族の一員として感じたことを、のんびり綴ります。

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